ここまでデッキの組み方についての基本的な説明をしてきました。
この項では今までとは少し違った視点から見て、 デッキ構築に欠くことのできない要素を考えます。
もしもあなたのまわりのプレイヤーが、 あなたの使ってるデッキに対して有利に戦えるような (あなたのデッキにとって苦手なカードが入っている or あなたのデッキの目玉カードが効きにくい構成になっている) デッキを多く使っているようであれば、 どんなに頑張っても、 あるところから先は勝率は伸びていきません。 逆に、 あなたのまわりのプレイヤーが使ってるデッキのどれに対しても有利に戦えるようなデッキを用意することができれば、 勝率もおのずと伸びていきます。 そのため、 デッキ構築において、 対戦することが予測される相手のなるべく多くに勝てるような方向性を模索するというのは、 勝率を上げていくためには重要な考え方です。
このときに大事なのは、 目の前のカードの絶対的な強さに惑わされないことです。 どんなに優秀なカードであっても、あなたのまわりの皆がそのカードに対する対策を講じていたとしたら、 本来の強さを発揮できないどころか、 相手にとって戦いやすい “カモ” になってしまいます。 カードの持つ絶対的な強さというのは1つの指針ですが、 それとは別に、 今まわりのプレイヤーが使っているデッキ全般に対しどれだけ有効性を持っているかどうかという “相対的な強さ” も重視すべきでしょう。
例えばカードAとカードBのどちらをデッキに入れるべきか悩んだとします。 このとき基本的な性能でAのほうがBより勝っているように見えても、 多くのデッキでAに対する対策が施されており、 その一方でBに対して対処できるデッキが少ないとしたら、 迷わずにBを選択すべきでしょう。
しかし、 この選択も永遠のものではありません。 しばらくBというカードが猛威を振るいつづければ、 誰もがBへの対策を講じるようになります。 そうなったとき、 Bはもはや最善の選択ではなく、 より有効なカードを探してくる必要があります。 “相対的な強さ” とは、 そういうことです。
またこのような考え方はカードの選択のみにとどまりません。 デッキ全体で見たとき、 どういう動きをするデッキにするかという、 もっと根本のところの判断にも関わってきます。 スキルカードを多用するデッキがまわりで猛威を振るっているなら、 自分はスキルカードのプレイを封じるようなカードを満載して相手のデッキが機能する前に走りきってしまうデッキにしよう、 といったように。
この考え方は、 他のTCGなどでもよく紹介されているもので、 「メタゲーム的な考え方」 と呼ばれています。 “メタ” というのは “より高次の” という意味で、 ここでは 「(ゲームの個々の対戦をひっくるめ、 より巨視的な視点で見て) いかに勝率を上げていくかというゲーム」 という意味で使われています。 ある程度デッキを作り込めるようになったら、 こういったことも気にかけるようにすると、 勝ちにいくデッキを作るうえで大きな助けとなるでしょう。
さて、 いかにうまくデッキを組むかについてここまで話をしてきたわけですが、 ただひたすらに勝率の向上を求めることだけがゲームの楽しみというわけではありません。 ある特定のデッキスタイルにこだわったり、 自分の好きなカードを使うことに意義を見出したり、 楽しみ方は人それぞれです。 自分の趣味や趣向を大事にすることもまた、 デッキ構築には欠けてはならない要素でしょう。
その意味では各人の好きなようにデッキを組めばよいのですが、 しかしゲームの根幹が勝敗を巡るやりとりに根付いているということもまた揺るぎない事実なわけで、 あまり勝負からかけ離れた楽しみ方というのも考えものです。 自分の趣味趣向をないがしろにせず、 かといって勝負を捨て過ぎない、 そういう楽しみ方が理想なんじゃないでしょうか。